漠然とした歯科医療に対する想いで学生時代を過ごしてきました。そのため、学業にも身が入らない時期が続きました。 しかし、ある出来事がきっかけで、「これから医療に携わっていく人間としてこのままでいいのか?」と深く考えることがありました。それからは人生観を180度変え、本気で歯学の知識を吸収するようになり、特殊分野をマスターしたくて解剖学を専門に選びました。その経験を生かして、現在は歯科学校の非常勤講師も務めています。
今は学生時代とは歯科に対する意識が全く違います。
歯科医を天職と思っていますし、患者様を診る毎日が楽しくて仕方ないんです。
解剖学の専攻は、一般の歯科治療にも大いに役立っていると思います。
人体解剖を学んだ事で細かい血管や神経、筋肉の付き方などを理解していますから、このようにしたら、人体はこのような反応をし、人はこのように感じるという事を理解した上での治療が可能になっています。特に「入れ歯」作りの際にその経験が発揮されていますね。
それともう一つ。
私はこれまで10か所以上の歯科医院に勤務してきました。通常は5年は1か所の歯科医院で研鑽を積むのですが、私は、いろいろな場で治療方法や技術を幅広く学びたいという思いがあったので、このようなスタイルをとりました。
1か所に長くとどまることで良いこともあるのですが、「その医院独自の治療法に固執してしまう」というデメリットも存在します。医療は常に進化しています。そのため常に新しい情報、治療法を積極的に取り入れなければ治療の質は上がりませんし、何よりも患者様に喜ばれる治療をご提供することはできません。
今では、多くの医院から吸収した長所を当院の診療に合う形で取り込み、より患者様の期待に応えられるような体制を構築しています。
「ひとりよがりにならない、押しつけない」。
これが私の基本スタイルです。
私たちはお口の治療のプロですが、最終的にご自身の体を一番理解しているのは患者様ご本人です。ですので、患者様が選んだ治療が医師の目から違っていたとしても、その希望は基本的に尊重することにしています。
もちろん全て患者様任せにするのではなく、判断の9割は歯科医、残りの1割が患者様という感じでしょうか。「どうしてもこう治療してほしい!」という患者様のご要望に対して、「その治療を行うと、最終的にはこのような結果になる可能性がありますが、本当によろしいですか」と再度ご説明し、患者様が「それでもお願いしたい!」と答えられた時などがその1割という事です。
「観察力を持って接する」という事ですね。
例えば麻酔注射の時、患者様は医師に気を使って本当は痛いのに痛くない素振りを見せるものです。歯科医はそれに甘んじていてよいのでしょうか?
どんなに我慢強い方でも、注意深く見ていれば「痛い!」という反応は読み取れます。それはビクッとわずかに動く手であったり、足の組み換えであったり……。
そういうちょっとした動作を見逃さない事も、大切な私たちの仕事です。
患者様の信号をキャッチしたら一旦治療を止め一度リラックスしていただき、少し間をあけて再開するといった配慮は、歯科医には当然あってしかるべきだと思います。
患者様が心から満足される治療ができた時の喜びはもちろんですが、治療中のコミュニケーションを通し、患者様が心を開いてくれた時にもやりがいを感じますね。私が話好きということもあるのですが(笑)
歯科恐怖症で心を閉じていた患者様が何回か通ううちに快活になり、私の方がタジタジになってしまう事もあります(笑)。実はそういう形で仲良くなり、プライベートでもお付き合いさせていただいている患者様もけっこういるんですよ。
「皆様の歯の健康、そして体の健康をサポートしたい」
これが私が歯科医師を続けている理由です。
当院では治療だけではなく、歯を健康に維持するための情報などをお伝えしています。
「治療する、される」という関係性ではなく、「共に大切な歯を長期にわたって守っていく仲間」という認識で患者様をお迎えしています。
いくつかあります。
一つは、患者様のお口の中の治療ヒストリーを知ること。
何が原因で今に至っているのかを、治療の履歴だけではなく患者様とのコミュニケーションを通じて理解するようにしています。そうすることで今後の治療計画が適切に立てられますし、お口全体の健康も踏まえた治療ができるようにもなります。
もう一つは、自発的に来院する必要性を感じていただけるようなご説明を、常に患者様に対して行うことです。
当院では医院全体で患者様に「予防の大切さ」を知っていただく広報活動を続けています。ご自身で歯を管理する大切さをお伝えする事で、歯の日常的なメンテナンス目的で来院する事の重要性をぜひ知っていただきたいのです。
歯の日常管理に関する疑問や注意点など、どんな小さな事でもけっこうです。どうぞ遠慮なさらずにご質問ください。
大学を離れ、最初に勤めた歯科医院の院長先生との出会いですね。
その先生はアメリカで歯周病専門医などの資格を取られたのですが、先生のお話からアメリカと日本の歯科医療の違いを知り、歯科治療の奥深さを教えられました。また、治療の心構えや患者様との接し方など、他にも多くのものを学ばせていただきましたね。
仕事が、毎日が充実していて楽しいと思ったのは、ちょうどその頃からです。
患者様のライフワークをもご支援できる点にやりがいを感じています。
特に女性の患者様は、矯正などで審美性が向上した結果、見違えるように変わられる時があります。最初はお化粧もしていなかった方がいつの間にかお化粧が上手になり、ファッションも洗練されて人との接し方もうまくなっていく……。その方はきっと、歯がきれいになって今まで以上に自分に自信が持てるようになったのでしょうね。
そういう時はやっぱり自分の事のように嬉しいですよね。
当院を「常に新しい情報をご提供できる医院」にする事です。
例えば、歯磨きの仕方には一定のセオリーがありますが、それが全ての患者様に当てはまるとは限りません。そこでプロの目線から、患者様の歯並びや歯の形に合わせたブラッシングを個々にご指導させていただく。このような形の患者様との交流を、できれば毎回行い続ける事を今後の目標としています。
歯の事をもっともっと知りたい方、ぜひ一度遊びに来てください!
心よりお待ちしております!
当院では、患者様が抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話しいただけたらと思います。
ご興味がある方は下記からお問い合わせください。